翼面荷重が大きい入門機などでは問題になることは少ないが
翼面荷重の小さい競技機になると、軽量化のために翼のねじれが生じやすくなり
不安定な飛行になるケースが多々ある
参考までに
翼面荷重 5.5g/10cm2(競技機)~7.5g/10cm2(入門機)
5g/10cm2:滞空時間競技用、ふわふわ浮いている感じ
8g/10cm2;飛行距離競技用、美しい滑空
10g/10cm2:入門機、楽しく飛ぶ(捩り下げが必要ない)
入門機:降下率が高く滞空時間は短いが、調整しやすく飛ばしやすい機体
競技機:降下率が低く滞空時間は長いが、調整はシビアになる
※個人的には、きれいな滑空と滞空時間を兼ね備えた 6~7g/10cm2 が楽しい
翼端ねじり下げが無い場合、紙飛行機でも不安定さが顕著に表れる
打ち上げの際、ループしたり、逆ループしたり、収拾がつかなくなることが多い
原因は、フラットな場合、風圧により、翼端のねじり上げとねじり下げが交互に生じる
具体的には
風圧でねじり上げになったとする、徐々にその風圧が弱まると反動でねじり下げに変化する
その繰り返しにより、ループと逆ループの訳の分からない挙動を示す
もしくは、片翼がねじり下げ、もう一方がねじり上げ、それが交互に繰り返されれば、左右にループをする不安定な挙動となる
捩り下げを強制的に維持させることにより、飛行機は安定して飛行できるようになる
写真のように、主翼の両端の後弦をすこし上に曲げる程度で、捩り下げ効果が得られる
無尾翼機や戦闘機の形状の場合は、大きめに捩る必要があるが、グライダー形状の飛行機においては、ごくわずかで良い
無尾翼機や戦闘機の形状の場合は、翼の強度もあるため自然なねじり下げが生じにくく、翼端前弦を前弦フラップのように下げることも有効である
少し機首上げ、微量だがフレアのかかったような姿勢で飛行する、効率は良いとは言えないが、見ていて楽しい
↑この状態を意図的に作り出せれば、どこの大会でも優勝候補になることでしょう
(追記)
過去に実機において報告の多かった事例
機体の強度不足も影響して、エルロン操作により、逆方向にねじりが生じ、意図と逆に傾いてしまう
皆さんの飛行機を見ていて、強度の低い紙飛行機においては、よくあることであると推測される