材料
主翼:ハガキ、ケント紙、画用紙、のいずれか
胴体:上記の紙類、もしくは割りばし・竹串(180cm)
重り:ビニールテープ
接着剤:セメダイン等(水分を含まないもの)※知識があれば木工ボンド可
カタパルト用のゴム:#210(折軽:80、幅:3mm、厚:1mm)の二本繋ぎ ※普通の輪ゴムを束ねても可
カタパルトの持ち手:割りばし、鉛筆、etc.
機体諸元
主翼取り付け角:0度
尾翼取り付け角:0度
上反角:15度程度
制作のコツ(紙の張り合わせ)
※制作において最も重要
紙を張り合わせ得る際に、接着剤はできる限り薄塗することで機体強度が高まる
紙とは言え、カチカチに硬く仕上げることが必須となる
胴体はケント紙・画用紙の場合、6枚以上張り合わせるので、一度に2枚以上重ねないこと、2枚単位で完全硬化してから次の張り重ねを行うと強度が高まる
乾燥までは、重しやクランプ等で平滑に仕上げる
製作時間
1時間程度
どのくらい飛ぶのか?
垂直に30mほど上昇、最高点にて水平飛行に移る、旋回しながら降下
10~60秒、直線距離にして150~300m、サーマル(上昇気流)にのり回収不可能は日常茶飯事
強風時などは、意図的に効果速度を速めた設計を行う
飛行テスト
水平投げのバランス確認は行わない
それが必要な制度の製作技術では、この飛行機は制作不可能である
ゴムカタパルトで発射し、挙動を見て調整する
より高く上昇させるコツ
エレベーター、エルロン、ラダー等、補正せずにきれいに滑空する制度で制作する。補正は空気抵抗となり上昇の妨げとなる。
旋回滑空のために、エルロンのみわずかに調整する。それにより上昇時にロールするが問題ない。
上死点で水平飛行に移行させるコツ
フリーフライトグライダーにおいては、重心位置を主翼の前縁より90%が良いとされているが
ゴムカタパルトで発射するとループしてしまうので、徐々に重心を前に調整し真っすぐ上昇するようになるのが
主翼前縁から80%くらいのようだ
注意すべきは、出来る限り後ろ重心、且つ、まっすぐ上昇する
この2つを満たすと、上死点で水平飛行に移行する
ちょっとでも重心が前寄りになると、上死点での水平移行は実現できず、垂直効果となる。シビアではあるが、重心調整により「上死点での水平移行、ときれいな滑空」を楽しみましょう
上の補足として
カタパルト発射のさいに、エレベーターが過敏になりすぎる傾向がみられる場合は、重心が後ろ過ぎる
制作に必要な基礎知識
ピッチングを「よく飛ぶ」と勘違いしないこと
垂直上昇から、速度低下にて水平飛行に移行する理論を習得する心がけ
戦闘機等で言う「衝撃波」の原理を理解しようとする心がけ
機体の耐久性
失敗して墜落等の衝撃は考慮せず、毎回成功したと仮定する
30回程度の飛行回数に耐えうる
30回と限定される根拠
発射速度を実機スケールに換算するとマッハ8に相当するため
高度な材料強度の知識を必須とする
制作のコツ
発射時のスピードが速いため、制作精度がとても重要になる
発射時のスピードが速いため、多少の「ねじれ・歪み」でも飛行性能は著しく低下する
重心の位置と飛行性能
一般的には、主翼の前弦から30~95%と言われている
動力ありなら主翼の前弦から30%
グライダーなら主翼の前弦から95%
と言われているが
この機体は、主翼の前弦から70%を最適とする
その根拠は、次の2つを満たすためである
重心が95%の場合、打ち上げ速度に対し、操舵が過敏で、まっすぐ上昇できない
重心が70%の場合、上死点で水平にならずに、直降下してしまう
よって、限りなく後ろ重心で、上死点で水平飛行に移行できるポイントを重視する
中間注意点
エルロン(ヨー軸、ロール):旋回効果のためにのみ調整していい
エレベーター:調整してしまうと、上昇と滑空を最適化できない
ラダー:いじるべからず
重心調整でのみ、次の2つを満たすようにする
カタパルト発射にてまっすぐ上昇する
上死点で水平飛行に移行する